★泡盛は沖縄のお酒、日本最古のスピリッツだ!
〔泡盛とは〕
沖縄のお酒と言えば泡盛、沖縄には本土と違った美味しい食べ物がたくさんありますが、そんな美味しい料理にはやはり泡盛はかかせません!
泡盛は、おそらく日本最古のスピリッツ(蒸留酒)で、その製法は大陸の方から伝わったと考えられます。 その後に蒸留酒が形を変えて日本各地に伝わって行ったのでしょう。
泡盛は、酒類的には芋・麦・米・そば焼酎などと同じ分類で、乙類焼酎に属します。 原料はお米なのだから熊本県の米焼酎とは呼び方が違うだけなのか?とも思われますが、泡盛と米焼酎ではその製法が異なります。
米焼酎の原料は、30%が米麹・70%がお米で、どちらにも日本産のジャポニカ種が使われています。 泡盛の方は100%タイ米で、インディカ種が使われています。(この辺りからも大陸からのにおいがする。)
仕込みに使われるのは黒麹です。黒麹は大量のクエン酸を発生させるため、雑菌の繁殖に強く、気温の高い沖縄地方で醗酵に使うには最適な麹なのでした。
他の焼酎は1次仕込みに30%程の米麹を仕込み、その後に水と主原料を入れて2次仕込みとする二段階の仕込み方ですが、泡盛はタイ米すべてに麹菌を種付けして、原料全部を麹にして一回で仕込みを終えてしまいます。
こうして出来た米麹の風味の強い泡盛は、長期熟成にも適しており、三年以上熟成させた物は「古酒」クースと呼ばれている。
年月とともに熟成が進む泡盛は、素焼きの甕に入れられて古酒と呼ばれ静かに眠っている。沖縄の古くからのお屋敷にはこうした年代物の古酒がズラリと保管されており、100年物と言うのもあるらしい。 あの激しい沖縄戦をくぐり抜けてきたのだから貴重な酒だ!
出来たばかりの新酒は、ちょっと香りにクセがあって馴染みのない者にはキツイ物もありますが、古酒と呼ばれる物は薄っすらと黄色く色付いて香りも芳醇で、味もトロリとしてとても円やかになります。
寝かすことによってとても美味しくなり、何十年もずっと熟成し続けるんです! これだけ大きく味が変化するお酒は他にないです。
〔泡盛の美味しい飲み方〕
若い泡盛はたいてい水割りかロックで飲まれますが、ここでちょっと変わった飲み方を紹介しますので試してみて下さい。どちらもあるTV番組で紹介されていた物です。
その1. まずは泡盛のコーヒー割りです。 そう、あのコーヒーです。 コーヒーには手っ取り早くブラックの缶コーヒーを使って下さい。
番組では、スタンダードな を苦味のある で割っていましたが、
僕が試した中では、円やかな古酒の をコクと少し渋みもある で割るのが一番合ってる様に感じました。
作り方はまずタンブラーに氷を入れ、好みの量の泡盛を入れてロックの状態にしてそこへ冷えたブラックコーヒーを波々と入れて軽くかきまぜれば完成です。
どんな味になるのかビクビクしながら飲んだのですが、あの泡盛の個性的なクセが見事に消えて、マイルドでとても飲み易くなりました。ブラックコーヒーなのにとても甘く感じ、なんか上質のアイスコーヒーを飲んでいるみたいな味がします。
これは夏場に飲むには最高っすわー! コーヒー好きには一石二鳥だね!
その2. 泡盛の牛乳割りです。 「うえ〜っ!」とか言わないで一回やってみて下さい!
この場合の牛乳は、いわゆる普通の牛乳で成分調整などしていない物が宜しいと思います。 泡盛のクセが消えて替わりに牛乳が持つ自然な甘みが口の中に広がります。
大半が牛乳なのでアルコール感をさほど感じず、胃粘膜も保護しつつ、なんか体にとても良い物を飲んでいる様な錯覚すら覚えます。
※どちらの飲み方も泡盛には古酒を使った方が美味しく仕上がります。 やはり5年を過ぎた辺りから味が全く違いますね!
そんな熟成した古酒なんかは、別に割らずともストレートやロックで飲んでも円やかで本当に美味しいんですよ!
沖縄では大事なお客様やお祝いの時なんかに数十年物の取って置きの古酒を振舞うんですが、当然飲んだ分だけ量は減りますよね!
これを常に数十年物レベルに保つ方法があるんです。 理屈はこうです。
図の様に飲んだ甕の分だけ年数の若い甕から順に補って行くのです。 例えば8年物を飲んだら7年物の甕から8年物へ足して6年の甕から7年へと言う風に以下5年物まで順にスライドして注ぎ足していくのです。最後の5年物の甕には新酒を足して終了です。
10年 |
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9年 |
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8年 |
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7年 |
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6年 |
← |
5年 |
当然ですが、いくらこのシステムがあるからと言っても毎回10年物の甕から飲んで注ぎ足していては仕舞いには全部の甕が新酒になってしまいますのでご注意を!
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